学習会「きょうだい・家族の視点から病気や障がいと共に生きる」に参加しました②

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2020.8.30
全国病弱教育研究会主催の学習会に参加しました。その後編です。

NPO法人 こどものちから のご紹介

はじめに、私達家族も大変お世話になった「NPO法人こどものちから」についてご紹介します。下のHPを御覧ください。

特定非営利活動法人こどものちから
NPO法人こどものちからは、病院の中で病児の兄弟姉妹(きょうだい)・家族が安心して過ごすことが出来る居場所作りを目指して活動しています。

代表の井上さんはもともと国立がん研究センターに入院していたお子さんのママです。
お子さんを亡くされた後、親の会や病院での看護助手業務を経て、当NPOを設立されました。

カズマが入院していた頃は、国立がん研究センター12階の待合室で週に2〜3日開催されていました。
病棟内に入れないきょうだいさんや、体調の良い病児たちが遊べる場所でした。

待合室横のプレイルーム。調子が良いときはきょうだいで一緒に遊べるスペースでした。

ここに置いてあるおもちゃはこどものちからによって管理されています。ボランティアさんたちはお子さんがいない時間はせっせとおもちゃの消毒を丁寧に実施されていました。

おもちゃたくさん広げて目一杯遊んでました

おもちゃはボランティアさんたちの手作りのものも多く、気に入ったものは「持っていっていいよ」といくつかもらった覚えがあります。

夫婦でカズマに付き添っているとき、医師との面談があるとき、お昼ごはんをゆっくり食べたいときなど、とても助かりました。
私が群馬の小児医療センターできょうだい預かりボランティアをやってみたいと思ったのは、ここで大変お世話になった経験からこういった活動の必要性を感じたからです。
まさに「こどものちから」の活動を群馬で行うことが私の目標の一つです。

この待合室活動の他にも色々なイベントを行っていて、「こどもまつり」ではレストランで用意されたおやつを食べながら、待合室活動で人気のおもちゃを作ったり、メッセージカードを作ったり、親御さんには、プロの整体師からマッサージを受けたり、ハンドトリートメントを受けたりして、日頃の疲れを癒やしてもらう取り組みをされています。

その他にも勉強会や講演会などいろいろな催し物を行っているのですが、今年は新型コロナによりそのような活動がかなり制限されているようでした。

活動で出逢ったきょうだいの現状「活動を通して見えてきたもの」

今回の講演ではこどものちからの活動を通して、活動上注意していること、印象的なエピソード、井上さんが感じたことなどを話されていました。

これからきょうだい支援などをしたいと思っている私にとっては参考になることだらけでした。中でも私の中でとても印象的だったことを挙げさせていただきます。

「ダメ」を言わない工夫

闘病中は病児も、きょうだいも、パパママもみんなストレスフルな生活を送っています。そんな中で目一杯遊んでもらうために、ストレス発散してもらうためになるべく「ダメ」と注意しない。(もちろん危険が及ぶときは別です)

おもちゃもストレス発散目的のおもちゃがたくさんありました。
紙コップでタワーを作ってガッシャーーーンとか、発泡スチロールの小玉いっぱいのプールにバッシャーーーンなど。
友達が遊んでいるブロックなどを壊したくなるお子さんには「ダメ」と注意するのではなく、これらの遊びに上手に促していました。

評価や批判・否定的な表現をしない

お子さんたちやパパママがボランティアさんに色んなお話をしてくれることがあります。ネガティブな内容やマイナスの感情であることも多いようです。そんなときには決して否定せずに話を傾聴し、また自分の価値観に落とし込んだり、自分の経験を話したりもしないようにしているとのことでした。
カウンセリングの基礎である、「傾聴」と「アドバイスをしない」ということが徹底されていると感じました。

思い出「アンパンマンに戻った男の子」

両親が弟に面会する際に預かった年長の男の子に「アンパンマンごっこ」をしようと誘うと、「叱られても言いたいことややりたいことができるバイキンマンが好き」と言ってバイキンマン役を選んだんだそうです。
たくさん遊んだあと、両親が帰ってくると「僕、アンパンマンに戻るね」と一言井上さんに言ったそうです。

きょうだいさんもいっぱいいっぱい我慢してるんだなと思わされるエピソードです。

立ち寄ってくれた方からの感想

保護者からの感想がこの活動の大切さ、素晴らしさを物語っていました。

・病児も安心して利用させられる場所
・子どもにとってのオアシス
・ボランティアと遊ぶことで情緒が安定する
・病児もきょうだいも、病院へ行くことを嫌がらなくなった
・子どもとの会話が増えた
・きょうだいを見てもらうことで、病児の面会に集中することができたり、医療者からの説明を落ち着いて聞くことができて理解しやすくなった
・ゆっくり昼食を摂ったり、ボランティアとの会話から自分自身を取り戻すことができたりして、治療に前向きな姿勢がとれるようになった

ここに挙げられている感想すべて私達夫婦も感じていたことです。

こどものちからが国立がん研究センターにあることで救われている方がたくさんいます。本当に必要な活動だと思います。
(こどものちからは寄付によって支えられています。振り込み先はHPに記載されていますのでご覧いただけたら幸いです。個人会員になりますと、こどものちから通信やクリスマスにはプレゼントやカードが届きます。)

井上さんの長女さんのお話

最後に「私達の願い」として話されていた中で井上さんの娘さんのお話がありました。
お兄さんの闘病中に長女さんは「親から何も知らされていない」と感じ、心に傷をおったとのことでした。そして20年以上経つ今でもその傷が消えることはないと感じているとのことでした。

井上さんは闘病中、長女さんにしっかりとお兄ちゃんの状態について知らせていたとのことですが、長女さんの認識は違ったようです。

この経験を通して井上さんは、きょうだいに対して「子どもだから分からないだろう」と決めつけたりせず、しっかり理解できるまで何度も何度も説明することが大切だと話されていました。そうすることできょうだいは自分ができることを考えて行動し、役割をもつこともでき、居場所を見つけられると話されていました。

私達夫婦はユリナにほとんど何も話さずに来ました。(前回の記事でもお話しましたが)最後の最後、亡くなるときに主治医から伝えなきゃと言われるまで何も話しませんでした。

井上さんの長女さんは「未だに傷は消えないけど、私にずっと向き合ってくれた母がいたからその経験は前向きに生きる力になっている」と話されています。
私達夫婦もユリナのこともずっと向き合って支えていきたいと思います。

どうしようもなく会いたい気持ちをどうすればよいか

最後に質疑応答の時間がありましたので妻が質問をしました。

妻「娘が最近、『本物のカズマに会いたくなっちゃった』と話します。『本物』というのは私達夫婦と一緒にお仏壇や空に向かってカズマに話しかけているので、『実際に会いたい』という意味だと思います。そんなとき、私達夫婦は『そうだよね。パパもママもとっても会いたいよ。でもお空に行っちゃったから会えないんだ。』と話すしかありません。どういう対応が良いでしょうか。」

井上さん「パパママから亡くなったお子さんに会いたい気持ちがどうしようもなく強くなって寂しくて寂しくて仕方がないときどうしたら良いかという相談を受けたときの対処法としてお伝えしているものがあります。それはママとパパで思いっきりぎゅーっとハグをすることです。お子さんはパパとママのふたりの遺伝子からできていますので、強くハグをした間にはお子さんを感じることができると思います。ユリナちゃんと一緒にギューッと強く抱きしめあってみてください。」

という回答でした。
早速やってみました。パパとママの間にカズマを感じながら強く抱きしめるのは精神的にとても良いです。ユリナは「え?いないよ?」と言っていましたが3人でするハグが気持ちよかったみたいで喜んでいました。

感想

今回の研修は、私達夫婦にとって知りたいことど真ん中のとってもためになる研修でした。

闘病中のお子さん、そしてパパママ、そしてきょうだいさんたちのためになる活動をしたいという気持ちがさらに強くなりました。

中でも井上さんが行ってきた活動はやっぱり素晴らしいなと思うとともに、パパママの相談支援や、お子さんたちとの関わり方について勉強に励まないとならないと感じました。

私の職業の作業療法士は小児の分野もあり養成校で勉強はしましたが、臨床経験がないので勉強をし直そうと思い最近本を数冊購入しました。
2つのカウンセリングの資格を取りましたが、全然足らないと思い心理学の勉強も続けています。

以前、井上さんのところにお世話になったお礼と、こんな活動をしたいと相談に行ったことがあります(コロナが流行る前)。
コロナが落ち着いてこどものちからの活動が復活したらまた遊びに行きたいなと思います。

勉強も大事ですが、行動に移さないと意味がないですよね。ウィズコロナの中でもできることがあるなと色々考えています。
最近かなり忙しくブログも更新頻度がどんどん下がってしまっていますが、もうそろそろ少し落ち着きそうなのでまたブログの更新や考えている活動に取り組んでいきたいと思います。

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