先月息子が天国へ旅立ちました。
自分が死ぬことより辛い。誰もがそう思うと思います。私もこれ以上辛いことはないと思います。
でも、今、多くのことに支えられ、前を向いてがんばることができています。
先週も仕事終わりから研修会に参加したり、職能団体の仕事も始めたりと活動的になることができています。
感謝しなければならない、今、私の心の支えとなっていることを挙げていきたいと思います。
①妻
カズマが白血病を患ってから、それまで以上に夫婦の絆が深まり、一致団結してお互いを助け合いながらカズマを支えてこられました。
カズマのことを考える気持ちも共有でき、元々価値観がほとんど一緒ということもあって、一心同体と言っていいほどになれました。
現在もその状態を維持できているように思っています。
夫婦で話し合って乗り越えられないことは無い気がしています。
私一人ではカズマを支えることは難しかったと思いますし、現在もこの状態でいられるとは到底思えません。
ズボラでどうしょうもない私ですが、愛想つかさずに、好きでいてくれてありがとう。
②ユリナ
カズマが亡くなった直後からユリナはあえて手がかかる行動をとっているかのようでした。
私達夫婦が寂しくならないように。
めちゃくちゃママっ子だったのに、「パパじゃなきゃやだ!」とパパにべったりになってくれたり、一緒にウルトラマンの歌を歌ったり、ウルトラマンのおもちゃで遊んだり、ウルトラマンのTVシリーズを見たりカズマの代わりをしてくれているかのように感じることがあります。(私がそう思いたいだけかもしれませんが。)
ユリナのおかげで寂しさを感じることが少なく過ごせています。
いつもおちゃめな言動や愛くるしいしぐさ、三人川の字でぎゅーっとして寝ること、カズマへの「いつも、大好きだよ」という声掛け、ユリナのおかげで寂しくないし毎日癒やされてるよ。ありがとう。
③仕事
仕事場の皆さんには介護休業中やそれ以前のフレックスタイムで働かせていただいたときも、大変お世話になりました。
そして今、帰ってきて熱心に取り組める仕事があることは大変ありがたいことです。
これまでお世話になった恩返しのためにも一生懸命働きます。
この闘病経験から新たにやりたいことができましたが、そのことにも賛成してくれる会社に感謝したいです。ありがとうございます。
④目標・夢
カズマとの闘病生活を送る中で色々なことに気づかせていただきました。
東京の病院ではボランティアさんに大変お世話になり、「自分も闘病中のお子さんやパパママを支える何かをしたい!」という気持ちになりました。
このブログを始めたのもそのような思いからです。
このブログをがんばってカズマが気づかせてくれたこと、カズマのがんばりから学んだことなどを発信していこうと思えることも自分の活力になっていると思います。
その他にもお世話になった群馬の病院ではボランティアさんがほとんど居ない(月に一回、絵本やおもちゃを届けるボランティアさんなどは居ます)ため、現在元主治医に相談してお子さんを見守るボランティアをさせていただけないか相談中です。
お世話になった病院に東京の病院のようにボランティアさんが定期的に介入できるような仕組みを作れて、実践ができるようになることが当面の目標です。
その他にもやりたいことがあり計画中ですが、このように目標や夢ができたことは今の前を向いてがんばる活力になっていると思います。
⑤住職様からの教え 仏教
戒名を決めるときの話し合い、お通夜や葬儀でのご法話、お清めの席でのお話など、住職様からいただいたお話に救われています。詳しくはこちら。
私は今まで、宗教に全く興味が持てませんでした。宗教なんて古い。そう思ってました。
目に見えないことを信じられず、宗教が原因で戦争などが起きているのを見て、「そんなこと信じるのやめたら良いのに」と本気で思っていました。
でも、カズマが病気になり、できることはなんでもしたいという気持ちから、毎日のように神社にお参りし、お百度参りもしたり、お仏壇にも何度もお願いしました。
困ったときだけ神様仏様に頼るなんて都合がいいことこの上ないですが、、、
現在は宗教について肯定的に思っています。
目に見えないものではありますが、だからと言って否定できるものではないと思っています。
死んだ後帰ってきてどうだったか話せる人は居ないので、死後の世界を完全には否定できないのではないでしょうか。
死後の世界がないとするとカズマが完全に消えてなくなってしまったとするのと同義であり、それこそ耐えられません。
カズマは旅立った後、どこへ行って、どうなるのか。
初七日、二七日、三七日、、、、四十九日までのこと。
四十九日以後のこと。
色々なことを住職様から教えていただきましたが、中でも心の支えになっていることは
「カズマくんはお地蔵様だったんだね。お地蔵様を見かけたらカズマくんを思い出して手を合わせればカズマくんもパパやママの顔が浮かびますよ。」
という教えです。
「心はずっとそばにいる」この言葉にも支えられていますが、カズマにもパパやママの顔を見せてあげられるというのは嬉しいです。
パパっ子カズマも寂しくないと思います。
他にも仏教の教えの中に
「長く悲しみ悩む事より明るく感謝して来世での幸せを願う事が一番の供養」
というものがあり、この言葉からも前を向いてがんばる力をもらっています。
⑥産婦人科医 川鰭市郎 医師の言葉
以前の記事でも取り上げましたが、ハイリスク出産に30年向き合い続けてきた産科医の川鰭市郎先生は子どもを亡くしたお母さんに「ちゃんと向こうの世界に送り返してあげれば帰ってくる」と言っています。
いつまでも逝かないでほしいとこっちの世界に引き止めていると生まれ変わってくることができないということだと認識しています。
カズマは帰ってきます。そう信じています。
そのためにも「心配ないんだよ」「こっちは大丈夫だよ」と元気にがんばっている姿をカズマに見せたいと思っています。
川鰭先生のお言葉には他にも「生まれて来なかったほうが良かった命などひとつたりともない」などたくさん勇気づけられる言葉がありますので是非調べてみてください。
⑦SNSやブログでの発信 そしてそれを読んでくださる皆さん
④のところでも触れましたが、SNSやブログでカズマのこと、家族のことなどを発信すること自体が心の支えになっています。
カズマが闘病中の時から、記事を読んでくださった方からたくさんの優しいお言葉をいただき、それが励みになっています。
「幸せとは何か教えていただきました」
「病気と闘ってがんばっているお子さんが居ることを知ることができました」
「辛い中でも幸せそうな笑顔で勇気をもらいました」
「かわいい笑顔に癒やされてます」
「自分の子を看取るなんて悲しくて辛いことなのにブログを読んで幸せな優しい気持ちになりました」
「カズマくんの笑顔、がんばりはずっと忘れません。ありがとう。」
など、カズマが誰かの役に立てていることを実感できる時、一番「この発信をしていて良かったな」と感じるときです。
こちらこそ感謝してもしきれないほどたくさんの力をもらっています。
その他にも上に挙げた仏教の教えや川鰭先生のお言葉のような内容のアドバイスもしてくださる方もおられました。その方々の助言無くして今はありません。
夫婦ともどもたくさん相談もさせていただき、そのたびにパワーをもらっていました。
SNSで繋がった方やブログ読者の皆様、心の支えになっていただき本当にありがとうございます。
⑧カズマの最期を幸せに送り出せたこと カズマとの思い出
カズマを家族みんなで幸せに送り出せたこと。
最期の10日間、自宅で過ごせてご飯も食べられて、ユリナやいとこたちと遊べて、ちゃんといとこたちやユリナにお別れの言葉も言えたこと。
最期の時はパパとママの腕の中で思い出話をしながら、何度も何度も「ありがとう」と「大好きだよ」を言えたこと。
カズマとの最後の思い出が幸せを感じることのできる最期だったことが、今の心の支えの中心だと思います。
痛みと苦しみで辛い闘病生活だったけど、がんばり抜いた息子を誇りに思えること。
4年と8ヶ月と16日という人生は短くも立派な幸せな人生だったと思えること。
笑顔いっぱいの思い出が家族みんなの心のなかに詰まっていること。
そして決して忘れることはないと自信をもって言えること。
こうして改めて思い返すとやっぱり涙が出ますが、それでも前を向いて生きていけるのはカズマとの思い出があるからだと思います。
やっぱりカズマはパパのヒーローです。カズマ、ありがとう。
まとめ
これまでの闘病生活から今まで支えてもらったこと、支えてもらった人たちは、この8つの他にももちろんありますが、「今」のこの精神状態を保てている支えは何かなと見つめた時に思いついたものを挙げました。
現在前向きに過ごせているのはこれらの支えのおかげだと思っています。
ただ、小児がんで子どもを亡くした親を対象にしたある研究によると精神的な辛さは死後2年がピークとのことでした(又聞きで論文は読んでないので正確性に欠けます、ごめんなさい)。
なので、もっと辛くなるのはこれからなのかもしれません。
誰かの何かの参考の一つにでもなれたら幸いです。
読んでいただきありがとうございます。
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